2011年11月12日土曜日

「最大の欠点の近くに、最大の長所がある」ということの連続ツイート

ささ(1)自分の欠点を隠そうとすればするほど、ぎこちなくなり、他人とのコミュニケーションがうまく行かなくなる。たとえば、ガンコな人が、「いや、オ レはガンコじゃない、オレはガンコじゃないよ、それは、お前たちの勘違いだ」とガンと認めないと、話し合いがもうそこから進まない。

ささ(2)同じガンコでも、「悪いなあ、自分でもわかってはいるんだ。こう、と決めると、どうしても思い込みが強くてダメなんだよ。お前たちにも迷惑をか けているかもしれないけど、勘弁してくれよな」と言ってくれれば、周囲もほっとするし、コミュニケーションもうまく進む。

ささ(3)自分の欠点、足りないところがあったら、それを隠すのではなく、むしろ積極的に認めてしまう。ユーモアのセンスを持って、自分を客観的に見る(メタ認知する)。そのような人は、魅力的だし、人を惹き付ける。自分自身も、成長することができる。

ささ(4)わかりやすい喩えで言えば、カツラの人がいるとする。カツラをかぶっていることを隠していると、まわりは気が気じゃない。ちょと、ずれているん じゃないかな、今日は風が強いけど、だいじょうぶかな。台風中継なんてやって大丈夫かなと、見ていてはらはらしてしまう。

ささ(5)それが、こんな人がいたらどうだろう。夏の暑い日、喫茶店に入ってくるなりカツラをかばっととって、おしぼりで拭き、「いやあ、夏は蒸れてこま るよ。うちわない? (扇ぐ)あーすっきりした。」(カツラをのせて)「よっ。どう? ちゃんとのってる? それで、先日の件だけどさ。。」

ささ(6)そんな人がいたら、「ああ、この人は自分を捨てている。人間ができている、楽しい人だ、話してみたい」と思うでしょ。まあ、そんなんだったら、最初からカツラしなくてもいいんじゃないかという話もありますけれども。

ささ(7)カツラはさておき、脳の個性というのは面白いもので、回路のできかたにメリハリがある。自分の最大の欠点の近くに、自分の最大の長所があると考えてよい。だからこそ、自分の長所を活かすためにも、自分の欠点を自ら認める必要があるのです。

ささ(8)ぼくは、さっきから見ていれば判るように、落ち着きがない。ぜんぜんじっとしていない。でも、この欠点の裏返しとして、ぼくは異なる種類の仕事 を同時にできる。ぱっと瞬間的に切り替えて、集中してしまう。若い時は落ち着きのないやつだ、紳士になれないとさんざんバカにされましたが。

ささ(9)自分の欠点を見つめることができる人は、他人の欠点に対しても寛容です。包容力がある。一方、自分の欠点を認めない、隠そうとする人は、他人を攻撃する傾向がある。自分の欠点をユーモアを持って語れるような、そんな人になりたいものです。

※ ここに掲載している内容は茂木健一郎さん(@kenichiromogi)のTwitterからの転載です。